築古大家の不動産DIY日記

築古大家の過去の経験談中心に書いています

新卒で入った会社はブラック会社でした

築古大家は1977年生まれで新卒採用の時はいわゆる就職氷河期時代でした。その中でも新卒で何とか正社員で採用された会社があったのですが、新築ワンルームマンションの販売会社でブラック会社でした。今でこそ働き方改革などによりブラック会社はだいぶ少なくなったと思います。

 

新築ワンルームマンションは投資ではありません。節税と団信による生命保険代わりです、という話を延々とするのです。新築ワンルームマンションは2,000万円以上する物件がほとんどで簡単に売れるようなものではありません。それも電話営業で売るのです。

 

上場会社社員や公務員の人は職場や自宅、携帯に電話がかかってきたことがあると思います。ここ数年は個人情報保護などもありますが、当時の個人情報は普通に入手できました。それも都心の名簿屋さんでリストを購入していました。

 

有名大学の卒業生名簿、有名企業の社員名簿などの今では入手しづらい名簿リストが販売されていました。毎月頭に営業部で名簿屋さんに行って会社の経費ではなく、社員個人の費用で購入していました。営業は契約をとって売上を上げれば歩合給が出ることで、そのための経費は自己負担するというものでした。

 

完全歩合ではなく固定給プラス歩合給で。固定給は月30万円あったので高い方だったと思います。ただし、売れなければ休みもとりづらく毎日夜9時まで電話営業していました。肉体労働に比べると体力的には楽かもしれませんが、1日に100件以上の電話をして断られていると精神的に参ってきます。以下電話の様子です。

 

築古大家

「鈴木(仮名)のお宅でしょうか」

鈴木(仮名)

「結構です」ガチャ切り

 

築古大家

「佐藤(仮名)様のお宅でよろしいでしょうか」

佐藤(仮名)

「はい、そうですが」

築古大家

「節税のご案内でお電話をしておりますが」

佐藤(仮名)

「うちは節税必要ありません」ガチャ切り

 

築古大家

「山田(仮名)様のお宅でしょうか」

山田(仮名)

「お宅はどちら様ですか」

築古大家

「○○という会社で節税をご案内しております」

山田(仮名)

「節税とはどういうことでしょうか」

築古大家

「新築ワンルームマンションを持つことで大家さんになって確定申告をします。確定申告をすることで所得税と住民税を安くすることが出来るのです」

山田(仮名)

「マンションは買いません」ガチャ切り

 

大体こんな電話を毎日のように1日中していました。中には話が続いて参考資料を送ることができ見込み客とできる場合もありましたが、滅多にありません。この営業電話の目的は資料送付することではなく、アポイントをとって直接話をすることでした。

 

新卒で入社して1年半勤めて退職しました。初年度に入社して3ヶ月で1戸売れましたが運がよかっただけで、その後退職するまで全く売れませんでした。毎月の固定給がありましたが、売れていないため上司からの叱責も激しく、かなりのストレスを受けていたと思います。常に片頭痛がしていて、退職1ヶ月前には肺炎で入院するまでになりました。

 

入院したおかげで退職を決意できたともいえます。売れるも売れないも営業マン次第だったわけで、新築ワンルームマンションの営業は向いていなかったようです。その後数年経過してから大家さんとなりましたが、この時には全く予想していませんでした。

 

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