築古大家の不動産DIY日記

築古大家の過去の経験談中心に書いています

12年間家賃を払い続けてくれた入居者が退去してしまいました

大家さんを始めて10年以上になる築古大家です。最初の賃貸物件としてオーナーチェンジで購入したのは東京郊外のワンルームマンションでした。その後、オーナーチェンジ物件をいくつか購入していきます。今回退去した物件は、初めて特別競売で落札した戸建です。特別競売と一般競売で誰も入札をせずに残っていた物件です。

 

一般競売の適正価格から2割引となり、当時は約300万円足らずだったと記憶しています。落札した物件は築15年程度で空き家状態、内装もそれなりに汚れや傷みがありました。元所有者を見つけることは難しく、引き渡し命令の処理をして鍵屋さんを手配して玄関鍵を開錠して入室しました。

 

玄関鍵はピッキングで開けるのではなく、ドリルで玄関の鍵シリンダーを破壊して新しいシリンダーを付けてもらいました。元所有者を見つけて鍵を貰うことができれば、シリンダーの交換はDIYで簡単にできます。競売では所有者が物件に住んでいれば交渉していくことも珍しくありません。実際に競売で落札して、そのまま元所有者と賃貸借契約をして家賃をもらうことが出来れば、リフォームも賃貸募集もすることがないのでかなり楽ができます。

 

また、元所有者が転居していても見つけることが出来れば玄関鍵を貰うこともできます。築古大家の経験では、鍵の引き渡し料として1万円程度渡しています。鍵屋さんに開けてもらうよりも少し安くできるのと、残置物があった場合でも所有権放棄書にサインを貰うことができるので、後々のトラブルを避けることができます。

 

今回12年間入居の戸建は、競売で初めて落札をして、空き家からリフォーム、賃貸募集、客付けとなった物件です。空き家で残置物もなかったため、元所有者を探し出すことはありませんでした。リフォームも壁紙張替えなどは外注して、クリーニング作業のみDIYで対応しました。地方の過疎化している地域であったこともあり賃貸募集はかなり大変でした。

 

まだ会社員として、都心に通っていたため訪問ではなく電話とFAXで募集依頼をしていました。今では訪問して募集依頼をしていますが、当時は休みも少なかったためなかなか訪問できませんでした。電話では何件も断られ、まともに依頼を受けてくれる不動産業者はほとんどいませんでしたが、何とか受けてくれた業者が決めてくれました。この不動産業者が今まで全ての物件を決めてくれています。

 

 

入居者はシングルマザーで小学生と中学生の子供がいて、さらに猫2匹飼っていました。しばらくしてから年老いた母親も入居して、4人と2匹で入居していたと思われます。12年で浄化槽のブロアポンプを2度交換し、駐車場のポリカ波板を交換しました。退去時に聞きましたが、給湯器も追い炊きができなくなっていたようです。

 

ゴルフ場でキャディーの仕事をしていたようで、コロナ自粛で仕事がほとんどなくなって収入が激減していたようです。ペットも母親も亡くなり、入居時に小学生と中学生だった子供たちも出て行って独り暮らしとなり、4LDKの一戸建ては広すぎたようで引越しを決断したようでした。延床面積は80㎡を超えるので確かに広すぎであり、家賃も割高だったのでしょう。

 

物件は小高い袋小路の住宅団地内にあり、街中から少し離れています。引っ越し先は街の中心に近い2DKアパートだそうです。長期間入居だけでなく、子供とペットも一緒だったため壁紙や襖など内装はかなり傷んでいました。それでも、退去立ち合いでは室内の清掃だけでなく敷地内の雑草や落ち葉の処理もしてくれていました。一戸建てとはいえ賃貸住宅なので清掃もほとんどしない入居者が多く、敷地内の雑草や落ち葉処理などやっていた入居者は見たことがありませんでした。

 

退去立ち合いの際には内装などはかなり傷みがあり、壁も一部穴が空いていましたので1万円だけ貰うことになりました。今後は他の空き家も含めてリフォームをやり賃貸募集をしていく予定です。最近ではジモティーなど直接募集ができる媒体も発達してきているので試していこうと思います。

 

 


不動産ランキング


賃貸管理ランキング