築古大家の不動産DIY日記

築古大家の過去の経験談中心に書いています

不動産賃貸仲介の仕事での経験談、無茶苦茶な店長の話

築古大家は新卒で新築ワンルームマンション販売の不動産会社に入社しましたが、1年半勤め退職しました。その後はアルバイトや失業保険を貰うなどで何とか生活していましたが、宅建試験に合格したことから賃貸不動産の大手A会社に就職しました。不動産業界というくくりでは同じ業界かもしれませんが、新築ワンルームマンション販売と賃貸仲介は全く違う仕事だと感じました。

 

賃貸仲介では基本としてカウンター営業となります。駅前または駅近くで営業している不動産会社に賃貸アパートやマンションを探しにお客さんが来店します。そのお客さんに賃貸物件を紹介して契約してもらう、というのが基本的な流れとなります。ただ、お客さんは毎日くるようなこともなく、また来たとしても入ったばかりの新入社員に接客をさせてくれることありませんでした。そのため、暫くは契約ゼロという日々が続きました。

 

それでも稀に土日などにお客さんが数組来店することがありました。そうなると物件案内する営業が足りなくなるので、店長が接客したお客さんの物件案内に行くことになります。3物件選定してあり、つぶし、比較、決めの3物件を案内するのが基本的な案内の仕方でした。そのお客さんは洋室で8帖正方形の部屋を探していたようですが、案内した物件は全て長方形でした。

 

店舗で事前に場所や間取り、写真などを紹介して納得していると聞いていたのですが、実際の物件を見てみると変わります。物件を気に入ってないのです。営業力がある担当者であれば、お客さんを言い包めることはできたかもしれません。築古大家はこの時入社2週間、いくら以前に新築ワンルームマンション販売の会社にいたとはいえ、はっきり言って荷が重すぎます。

 

そして物件案内が終わると、なぜか自分の携帯で電話料金も自分もちで営業店の店長に現地から報告電話をします。

 

 

A会社○○

「お電話ありがとうございます。A会社○○です。」

 

築古大家

「築古大家ですが店長お願いします。」

 

店長

「案内ご苦労様。無事にまとまったか?」

 

築古大家

「すみません。やっぱり8帖正方形の洋室がいいとのことで、もう少し探してみたいそうです。」

 

店長

「あのな、8帖正方形の洋室はなかっただろ、そんな物件あるのか?」

 

築古大家

「ありません。」

 

店長

「ないよな。それを納得させて、契約させるのが仕事だろ。」

 

築古大家

「はい、もう少し話を詰めてみます。」

 

店長

「分かったらしっかり仕事しろよ。」

 

 

実際はもっと延々と説教されています。近くにお客さんを待たせたままで、携帯電話料金は自分の支払いです。今では考えられないブラックですよね。この時は結局お客さんを納得させられませんでした。ただ、その後に必死に物件を探しました。無物といわれる現状満室物件の大家さんに端から電話したところ、偶々8帖の和室を洋室にリフォームした部屋に空きがでるとのことでした。お客さんに電話をして、案内したのは店舗が定休日の日でしたが休日出勤で案内しました。当然ですが休日手当なんてものはありませんでした。

 

今でこそブラック企業働き方改革などいわれることも増えていますが、当時はパワハラサービス残業当たり前の時代でした。それでも、休日出勤で案内したお客さんは部屋を気に入り、その場で申込書に記入してもらいました。その申込書はコンビニでコピーをとり大家さんに渡し、お客さんには改めて店舗に来てもらい手続きをすることになりました。

 

このお客さんは初めての契約をとったお客さんだったので、よく覚えています。それにしても無茶苦茶だったような気がしますが、こんなの当たり前の時代だったんですよね。

 

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