築古大家の不動産DIY日記

築古大家の過去の経験談中心に書いています

どうして予定通り家賃収入が入らないのですか

収益物件を購入する時によくやるのが賃貸シミュレーションですが、そのシミュレーションは仲介または販売の業者が作成していることが一般的です。新築物件は新築プレミアで中古物件に比べて高い家賃が期待でき、そのままシミュレーションに反映されます。中古物件の空き室は、想定家賃が入ることになります。

 

家賃の根拠は、周辺の賃貸仲介業者にヒアリングをとることもありますが、サブリース業者の保証家賃を提示することもあり、両者で出す場合もあります。サブリース業者の保証家賃は一般の想定家賃に比べて80~90%となります。そうなると、最悪でもサブリース業者に保証を依頼すればいいのだと考えて、収益物件のシミュレーションを信じてしまいます。

 

一度信じてしまうと、他の意見は何かしら懐疑心をもって見てしまうようになり、計算上で利益が出るとなると購入に踏み切ってしまうのでしょう。サブリース業者が家賃を保証していれば、空室があっても家賃が入るため安心していられます。ただ、それもサブリース業者が家賃の減額交渉をしてくるまでとなります。

 

毎月30万円の家賃がサブリース業者で保証していたとして、銀行借入の返済が20万円であれば10万円が残ります。この毎月残る10万円を固定資産税の支払いや修繕費用に充てていくことになります。また、この物件が6室アパートで1室の家賃相場が4万円となっている地域だと、サブリース業者の保証家賃は長く続きません。

 

相場家賃1室4万円で6室では24万円で、保証家賃は30万円ではサブリース業者は毎月4万円の赤字となります。当初から家賃保証の契約があるので、家賃は下がらないということはありません。相場とかけ離れていれば、貸主借主のどちらからでも家賃の増減を求めることはできます。

 

サブリース業者は当然のように家賃の減額を大家さんに求め、それが受け入れられなければ解約をするように通告してきます。保証家賃30万円から20万円ならまだいい方で、中には半額の15万円を求めてきます。この時、大家さんは自分で客付けできれば相場家賃を維持できるかもしれません。

 

相場家賃4万円で6室24万円です。ただ、この時に相場家賃が3万円となっていれば6室で18万円です。18万円では銀行への返済金20万円に足らず、固定資産税や修繕費用はさらに持ち出しとなります。どうして予定通りの家賃収入が入らなくなっていまったのか、こうなってしまっては既に遅いのです。

 

不動産仲介業者は販売業者が持ってきた賃貸シミュレーションを慎重に吟味をしていても、想定以上に家賃相場が下がることがあります。銀行融資が付くからといって、銀行が良い物件だと評価しているわけではありません。不動産業者でも銀行でもなく、大家さんが自分の基準でしっかり評価していく必要があり、それを他人任せにしてしまうと予定が大きく変わってしまうことになります。

 

 

 

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